2010年06月09日
ACU/UCP迷彩の憂鬱
こんばんは、Gustavです。
今回はチームカラーでもある日米連合軍のうち、
米陸軍の現用?迷彩服であるACU/UCPについての記事です。
今更感が満載ですが……
現在、米陸軍では主にACU/UCPという迷彩服が使われているようですが、
ACUというのは迷彩パターンのことでなく、実は戦闘服の総称なのです。
恥ずかしながら、私もつい最近まで誤解しておりました……
ACUを略さずに言うと、Army Combat Uniform の略であり、
直訳するならば『陸軍戦闘服』といったところでしょうか。
映画『ハートロッカー』などでもお馴染みの、
あのグレーを基調としたピクセルパターンのことはUCPと呼ばれます。
UCPは Universal Camouflage Pattern の略で、
これも訳するなら『万能迷彩パターン』となるようです。
これ以前は森林迷彩のBDUと、砂漠迷彩のDBDUが併用されてきましたが、
『全地形に対応できる迷彩』を目指して開発されたのが、このUCPでした。
しかしイラクではそれほど不評ではなかったであろうUCPも、
主戦場がアフガニスタンに移るにつれて前線兵士の不満が噴出しました。
植生や土質などからか、期待されていたほどの迷彩効果が無かったようです。
(イラクの時点で既に不評だった、という説もありますが…)
それに応える形で各種迷彩パターンのテストが行われました。
候補に挙がったのはというと…
ACU/UCP、Muiticam、AOR2、Desert Brush、UCP-Delta、Mirage
(↑Army Timesより転載)
これら6種類から選ばれたのは、一時はUCPに敗れたはずのマルチカムでした。
私がUCP装備一式を揃えたのは、今年3月……正直、失敗した感があります。
しかし、現在米陸軍では『万能迷彩』を追い求める風潮が強いのですが、
私的な意見としてはこの目論見は成功しえないと思われます。
迷彩効果が最も高いのは、その地質や植生に最適化された迷彩パターンです。
陸上自衛隊においては、かつて国際情勢から北海道での戦闘に最適化された旧迷彩があり、
それは現在の新迷彩(2型迷彩)よりも北海道での迷彩効果は高いそうです。
その理由は『北海道の主要植生である熊笹と赤土』に重点を置いていたからです。
(↑Wikipediaより転載)
それに対して新迷彩は本州の植生を意識している為に、
やはり本州における迷彩効果は、他の迷彩服の追随を許さないと言われています。
それは実際のゲームに於いて、外国軍の迷彩が浮き上がって見えるのに対して、
陸上自衛隊の新迷彩が周囲に溶け込んでいるのを見れば明白です。
(↑Wikipediaより転載)
UCPやマルチカムのような『万能迷彩』は、当然ながら陸自迷彩のような
特定の地形に特化した迷彩に比べると、その現地では相対的に迷彩効果が劣ります。
まあ、専守防衛の自衛隊と、世界中に展開する米軍では事情が違いますが…
いずれにせよ、『UCPじゃアフガニスタンには溶け込まない!』
というようなことを延々と言い続けてしまうと、せっかくの『万能迷彩』なのに、
戦場ごとに新しい迷彩をテストし続けねばならない、なんて事態にもなりかねません。
結局、『万能迷彩』は幻想で、究極の迷彩である『光学迷彩』の実用化まで、
このループは延々と続くのではないか? そう思ってしまいます。
(※転載した画像に問題があった場合、ご指摘いただければ削除いたします)
今回はチームカラーでもある日米連合軍のうち、
米陸軍の現用?迷彩服であるACU/UCPについての記事です。
今更感が満載ですが……
現在、米陸軍では主にACU/UCPという迷彩服が使われているようですが、
ACUというのは迷彩パターンのことでなく、実は戦闘服の総称なのです。
恥ずかしながら、私もつい最近まで誤解しておりました……
ACUを略さずに言うと、Army Combat Uniform の略であり、
直訳するならば『陸軍戦闘服』といったところでしょうか。
映画『ハートロッカー』などでもお馴染みの、
あのグレーを基調としたピクセルパターンのことはUCPと呼ばれます。
UCPは Universal Camouflage Pattern の略で、
これも訳するなら『万能迷彩パターン』となるようです。
これ以前は森林迷彩のBDUと、砂漠迷彩のDBDUが併用されてきましたが、
『全地形に対応できる迷彩』を目指して開発されたのが、このUCPでした。
しかしイラクではそれほど不評ではなかったであろうUCPも、
主戦場がアフガニスタンに移るにつれて前線兵士の不満が噴出しました。
植生や土質などからか、期待されていたほどの迷彩効果が無かったようです。
(イラクの時点で既に不評だった、という説もありますが…)
それに応える形で各種迷彩パターンのテストが行われました。
候補に挙がったのはというと…
ACU/UCP、Muiticam、AOR2、Desert Brush、UCP-Delta、Mirage
(↑Army Timesより転載)
これら6種類から選ばれたのは、一時はUCPに敗れたはずのマルチカムでした。
私がUCP装備一式を揃えたのは、今年3月……正直、失敗した感があります。
しかし、現在米陸軍では『万能迷彩』を追い求める風潮が強いのですが、
私的な意見としてはこの目論見は成功しえないと思われます。
迷彩効果が最も高いのは、その地質や植生に最適化された迷彩パターンです。
陸上自衛隊においては、かつて国際情勢から北海道での戦闘に最適化された旧迷彩があり、
それは現在の新迷彩(2型迷彩)よりも北海道での迷彩効果は高いそうです。
その理由は『北海道の主要植生である熊笹と赤土』に重点を置いていたからです。
(↑Wikipediaより転載)
それに対して新迷彩は本州の植生を意識している為に、
やはり本州における迷彩効果は、他の迷彩服の追随を許さないと言われています。
それは実際のゲームに於いて、外国軍の迷彩が浮き上がって見えるのに対して、
陸上自衛隊の新迷彩が周囲に溶け込んでいるのを見れば明白です。
(↑Wikipediaより転載)
UCPやマルチカムのような『万能迷彩』は、当然ながら陸自迷彩のような
特定の地形に特化した迷彩に比べると、その現地では相対的に迷彩効果が劣ります。
まあ、専守防衛の自衛隊と、世界中に展開する米軍では事情が違いますが…
いずれにせよ、『UCPじゃアフガニスタンには溶け込まない!』
というようなことを延々と言い続けてしまうと、せっかくの『万能迷彩』なのに、
戦場ごとに新しい迷彩をテストし続けねばならない、なんて事態にもなりかねません。
結局、『万能迷彩』は幻想で、究極の迷彩である『光学迷彩』の実用化まで、
このループは延々と続くのではないか? そう思ってしまいます。
(※転載した画像に問題があった場合、ご指摘いただければ削除いたします)
Posted by Gustav at 21:01│Comments(0)
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